事業内容・目的
日本全体でグローバル化を推進する中、内閣府沖縄総合事務局では平成26年度より「沖縄国際ハブクラスター形成推進事業」を展開、沖縄県は21世紀ビジョン、アジア経済戦略構想を展開しています。さまざまな課題はあるものの、観光客は年々増加し、国際物流貨物も増加している一方で、個社、単一業界での動きになるため、課題解決力に限界があります。課題解決のためには業界を跨いだコミュニケーションスキルが求められますが、沖縄にはそのスキルが備わっていないのが現状です。そこで当人材育成事業は、沖縄の商流並びに物流上の課題解決ボトルネックの一つである「サプライチェーン上の企業間コミュニケーション能力不足」の解消を目的とし、人材育成カリキュラムをスタートします。
1.沖縄の貿易における現状(課題と原因)
・課題商機ロス
サプライチェーン上の各業界が一丸となれず商機の取りこぼし(商機ロス)が多数発生。
・原因利害関係
サプライチェーン上の各社は全体で利害一致するが個社商談で利益相反する。
(サプライチェーン各社の相関)
【利害一致の構図】
①商品が消費者に売れる
②消費者からお金が入ってくる
※売れないと誰もお金が入らない
【利害相反の構図】
(売り手)商品を高く売りたい
(買い手)商品を安く買いたい
2.本事業の目指すゴール
(全体最適を実現し互恵関係を創出できる人材の育成)
・サプライチェーン上の各業界が連携し、課題解決できるスキルを身につけ、商機を確実に獲得できるようになる。
・新たなサービス創出が実現できる中核人材を輩出する。
3.中核人材の成長ステージ
(①自社PR+提案
②相互理解・全体理解+提案
③新企画+提案)
レベル1自社機能の強みを理解し、相手のニーズ・課題を適切に把握、既存商品・サービスを提案、販売できる - ①
レベル2相手の顧客やサプライチェーン各社のニーズや課題を把握し、自社機能を活用して商機を獲得できる - ②
レベル3必要に応じサプライチェーン外のプレイヤーと連携し、課題解決と新たな商品・サービスを創出、販売できる - ③
4.利害一致
(互恵)を実現するレベル別調整力
レベル1商談当事者同士の互恵調整力
・1t/月の物量があれば大幅に物流費を削減できます。
(物流→生産者・メーカー)
・商品群を紹介してくれるだけで海外販路を開拓できます。
(商社→卸問屋など)
レベル2業界全体の全体最適調整力
・1t/月の物量を購入できる商社をご紹介します。
(物流→生産者・メーカー)
・海外メーカーへの原料供給なら価格の折合いがつけられます。
(商社→生産者)
レベル3業界外を加えた全体最適調整力
(本土実例)イチゴの市場が見えているが輸送事故が多発。
新たな梱包資材開発が必要だが、いちごのサプライチェーン上に開発プレイヤーはいない。
・みんなで新資材開発し、みんなで一緒に儲かりませんか。
(全体→外部)
※新資材“ゆりカーゴ”開発、福岡“あまおう”海外市場開拓実例。
5.カリキュラム内容 (※受講者の要望、スキルによって若干の変更がございます。)
自社に対して | 顧客に対して | 第三者に対して | |
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レベル1 |
①自社商品・サービスへの深い理解 (強み・弱み・機会・脅威の分析・把握) |
②顧客の事業環境を把握するための質問・理解 | - |
③顧客の課題・悩みを解決する自社商品・サービスの提案(短時間でのPR) | |||
レベル2 |
④自社、顧客、顧客の顧客等、サプライチェーン上の各業界の事業環境に対する理解 ・業界動向 ・Q/C/Dに関する理解(Quality品質/ Cost価格/Delivery納期) ・業界個別事例(成功要因、課題・悩み、連携ポイント) | ||
レベル3 |
⑤新商品・新サービスのアイデア創出 | ⑥関係者のビジネスに発生するリスクと機会を把握し、事業化するための調整 | |
⑦ビジネスモデルの構築、新商品・新サービスの説明・提案の実施 |
開催予定日 | 内容 | |
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レベル1
ワークショップ + ピッチプレゼン |
8/29(水) 13:00~ 17:00 |
1回目:自社の強みを洞察し、短時間で自社をPR、売り込む
・本事業への期待:浜野 京 氏(信州大学 理事 特命戦略、経営力強化)・3分PRプレゼン作成ポイント、PRプレゼン準備 ・ピッチプレゼン、優秀者PR披露 ・3分PRプレゼンブラッシュアップ |
9/12(水) 13:00~ 17:00 |
2回目:参加各社のPRから自社との連携メリットを読み解き互恵を見出す
・3分ピッチプレゼンの実施・他社の商品・サービスの活用可能性の検討(ビジネス、互恵の創出) |
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レベル2
専門家による 座学研修 |
10/17(水) 13:00~ 17:00 |
3回目:専門家による講義①
・商流:受講生の業種、課題レベルに応じて選定・物流:受講生の業種、課題レベルに応じて選定 |
10/31(水) 13:00~ 17:00 |
4回目:専門家による講義②
・(テーマ例)食品輸出の全容:受講生の業種、課題レベルに応じて選定・(テーマ例)工業製品輸出の全容:受講生の業種、課題レベルに応じて選定 |
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レベル3
ワークショップ + 最終プレゼン |
11/21(水) 13:00~ 17:00 |
5回目:事業提案①
・事業アイデア・事業テーマの創出・共有・関心のあるアイデア・テーマ別にチームビルディング(4業種のパーティ) |
12/5(水) 13:00~ 17:00 |
6回目:事業提案②
・各チームでの検討(各パーティの生産者が所有する商材をもとに検討)・実現に向けて生じる課題のシューティング、ビジネスモデルの作成 |
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1月中旬 | 7回目:最終プレゼン
・関係者(所属企業の経営者、支援機関:金融機関・行政)の招聘・最終プレゼン |
内閣府特命担当大臣による修了証が交付されます※全日程履修者に限る
受講者の課題にあわせる“カスタマイズ研修”です。
各業界ごとの課題や問題がそれぞれ違うからこそ、受講者お一人お一人(各社)の課題を把握し、それにあわせた研修プログラム(=カスタマイズ研修)を実施。
輸送ルートがない、海外販路がない、商談相手と折合いがつかないなど課題は様々です。
そこで、本土の成功事例を実現した専門家からアドバイスを受けることで課題を解決し、商談成立に繋げることを目的とした研修です。
受講対象者へのヒアリング後、抱える課題に応じてカリキュラムや講師選定を行います。
受講をご希望の方は、次ページ参加申込書をご記入のうえ、事務局までお送りください。
応募申請
(1)応募資格者:経営幹部候補、並びに全日程参加可能な方
(2)申請方法:当協会が指定する様式に基づき申請書を作成し、当事務局へ提出をお願いします。
申請書は下記よりダウンロードしていただくか、事務局へ請求ください。書類の提出は郵送、またはメールにてお願いします。
郵送の場合は、簡易書留で送付してください。また、封筒に「沖縄県貿易協会公募申請書在中」と記入してください。
申請費用は無料となりますが、申請書類の返却は致しませんので、ご了承願います。
申込期限
平成30年8月20日(月)必着
申請書のダウンロードはこちら(PDF形式)
<お問い合わせ先>
一般社団法人沖縄県貿易協会 (担当:劉・島袋)
〒900-0033 沖縄県那覇市久米2-2-10 那覇商工会議所408号室
TEL:098-866-9183 FAX:098-866-9219
E-mail:development@okinawa-trade.or.jp